１軍練習に合流した、巨人の杉内俊哉投手（３６）が１１日、長嶋終身名誉監督が見守る中、今キャンプ最多の７０球を投げ込んだ。
「緊張しました」と話しながらも、首脳陣や長嶋さんからは絶賛の声。今季の完全復活をアピールした。

２０球目を終えた時だった。後ろから見ていた長嶋氏がブルペン捕手の後ろに立った。
杉内は内角へすべり込むような投球を披露。長嶋氏は「オホホホホホホ」と感嘆の声をあげ、続けて２球目も同じように感嘆の声をあげた。
その後は一気にギアを加速。３１球目から三沢２軍投手コーチを左右両打席に立たせ、右に１９球、左に２１球を投げた。

ミスターからのエールに応えたい。投球後、長嶋さんから声をかけられ、２人は握手を交わした。
「いろいろお話ししましたよ。『肩肘は大丈夫だよ』と言っていただきました。投球に関しては『いい球投げていたよ』と」。杉内の表情はりりしかった。

最後、７０球目に投げた右打者への外角直球は、捕手が構えた所に勢いよく収まった。
ブルペンにはどよめきが。視察した斎藤２軍監督も「いいじゃん杉ちゃん！」と歓喜し、尾花投手コーチも「おぉぉ」とうなった。

１５年１０月に右股関節を手術し、昨年は１軍登板なし。キャンプではブルペンで順調な回復をアピールする。
「投球を続けていって少しでも状態をあげていけば」。
レジェンドの激励を受けた杉内の完全復活は、少しずつ近づいている。

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